読み手がメディアに接する時間

読み手がメディアに接するときには、それぞれ固有のじかんが存在します。一目で過ぎ去るメディアとじっくり読むメディアではレイアウトも変わります。

  • メディアによって時間は異なる

読み手とメディアの間には、必ず、時間が介在します。例えば広告やポスターは通りすがりに見られるものですから、できる限り短時間でターゲットの気持ちを揺さぶることを念頭に置くため、インパクトを重視したレイアウトになります。

それに対して書籍や雑誌などのメディアの場合は、より長い時間接することになりますから、前ページに広告のようなインパクトを求めると読み手は疲れます。

このようン位メディアにはそれぞれ固有の時間が存在します。言い換えれば、レイアウトは読み手の体験する時間を作り上げる作業でもあるのです。

 

  • 小説の時間

小説は出版物の中でも読み手と最も長い時間を共有するメディアです。読み手は最初のページから順序通りにストーリーを進めていき、最後まで読み終えた時点で関係が終了します。基本的にはあるページから別のページに飛び越えてアクセスされることはありません。

長い時間を共有することから、レイアウトには落ち着いた雰囲気が求められます。見出しの文字を極端に大きくしたり、本文を派手な装飾で飾ることはあまりなく、本文の読みやすさが最優先されています。

また同じ物語を体験するメディアであっても、映画と違い、小説では自分の好きなタイミングで休憩を入れられます。一度読むのをやめた後、続きを読み返すのが数分後の場合もあれば、数日後の場合もあります。休憩の時間が大きくなったとしても、読み始めてすぐに前回とつながった時間を感じてもらうために、ページごとに極端に変わるようなレイアウトはしません。

 

  • 雑誌の時間

雑誌のように豊富な情報を提供する媒体では、読み手は最も興味のあるページから読み始め、次に他の記事ページへと移ります。

この特徴は目次にも表れています。小説などの目次では、冒頭から順に省のタイトルが規則正しく並びます。雑誌の目次は、項目がページ順に並ばないことも多く、ページ順に並ぶ場合も、興味を持ってもらいたい特集などのページやタイトルを目立たせます。

目次内での視線誘導の順序を見れば、出版社が想定している読者の時間のラインが読み取れます。雑誌のようなランダムな時間のラインを持つ媒体では、特集や記事五個に緩急をつけた見せ方、読ませ方の工夫が施されます。ただし、ページごとにまったくのバラバラデザインになると、雑誌全体の個性が感じられなくなってしまうので、使うフォントや配色などにルールを設けて統一感も持たせるように配慮されています。

 

  • 写真集や画集の時間

写真種や画集の主体はビジュアルで、テキストはそれらを補足する情報にすぎません。鑑賞する際も、所検事は小説のように先頭から順番に見ていくことが多いですが、2回目以降は気になるものを振り返ったり、その時々でランダムにながめることが多いでしょう。飽きさせないようにビジュアルの大きさや配置に変化をつけて、テキストのサイズや配色は控えめにします。

 

  • 辞書や辞典の時間

辞書や辞典は極めて特殊です。読者は必要な項目へ直接アクセスし、情報を得た時点で本棚に戻します。そのため、レイアウトでもアクセス性を向上する機能が重視されます。ページの端にインデックスを付けたり、ページ内で目的の用語が簡単に見つかるようにフォントのサイズや太さにメリハリをつけます。さらに記号なども用いて、細かい情報が整理されています。

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